2025年10月、名古屋・栄地下のセントラルギャラリーで開催された「PhotoCross NAGOYA vol.2.5」に、WaterDog.シリーズの作品を出展しました。これは、私にとって「写真展」という場で作品を展示する、はじめての経験でもありました。
普段はSNSやWebで写真を発信している私ですが、「写真を現像し、実物として日常生活の中で見ることの素晴らしさ」はこれまでもずっと伝えてきた大切な姿勢です。
そして、その延長線上にある「展示」という行為は、これまではどこか遠い存在に感じていましたが、それでもいつかは…という目標として、ずっと心の中にありました。
だからこそ、「出してみよう」と決めたときは、正直すごく緊張していました。
WaterDog.企画は、「動きのある犬」と「流れゆく水」という難易度の高いテーマに挑んでいるぶん、自分にとっても特別な企画です。撮影の難しさはもちろん、「命の美しさ」や「一瞬の輝き」をどう残すか——。
その作品を、どんなふうに見てもらえるだろう。
通りすがりの人の目には、どう映るだろう。
SNSの「いいね」とはまた違う、直接的な反応があるかもしれない。
そんな期待と不安が入り混じったまま、私は作品を送り出しました。


作品に足を止めてくれる人がいた
会期中は、名古屋の久屋大通〜栄間の地下通路という、非常に人通りの多い場所で展示が行われました。私自身はずっと会場にいるわけではありませんでしたが、設営を手伝ってくれた方や、見に行ってくれたフォロワーさんから、何度も「WaterDog.の前で立ち止まっている人がいたよ」と教えてくれました。

開場初日。
撮影に協力してくれたオーナーさんとばったり!
そして連日に渡って、DMで届いた感想たち。
はじめまして!作品拝見しました!写真展の中でも異質というか、レベルが桁違いで。犬×水×表現っていうジャンルがここまで昇華されてることに本当に驚きです!
あのWaterDog.のお写真、圧巻でした。展示を見ながら思わず「え!どうやって撮ってるんだ!」と声が出てしまいました。
ペット写真を始めたばかりなんですが、PhotoCrossの展示を見て衝撃でした!あんな表現があるんだって、目が覚めました!
犬と水をテーマに、こんなにも見る人の心を惹きつける写真、感動しました。
どのメッセージも、今も大切にスクリーンショットで残しています。SNSの反応とはまた違う、作品に向き合ってくれた言葉たち。そのひとつひとつが、これからの自分の原動力になっていくことは間違いありません。
なぜ、展示したのか?
WaterDog.は、私にとって「表現の実験」であり、「作品としての挑戦」でもあります。
「犬と水をどう写すか?」という技術的な探究もありますが、それ以上に、水という存在を通して「犬の命」や「躍動感」をどう残せるか──。ずっとそのことにこだわってきました。
SNSの画面越しでは伝わらない、質感や迫力。
私たちの見えない水中の世界で、犬たちはどんな表情で、どんなふうに遊んでいるのか。
フォトクロスのような展示の場は、それを試せる絶好のチャンスでした。
次に向けて
今回の展示を通して、「自分の写真を作品として世に出す」ということが、自分の中でもひとつ定着したように思います。
まだまだ模索の途中ではありますが、これからもWaterDog.の世界観を深めながら、いつか「犬の個展」というかたちで、もっと多くの方に届けられたら──。そんな「次の目標」が、はっきりと浮かんできました。
フォトクロスという機会をくださった主催の皆様。
足を止めて作品を見てくださった方。
感想を伝えてくださった方。
本当に、ありがとうございました。
水の中でしか見えない一瞬や、犬本来のもつ命の輝きを、これからも一枚ずつ、丁寧に撮っていきたいと思います。

